ブログ

四十肩・五十肩

'22.12.24

こんにちは、院長の武田です。

皆さんは四十肩・五十肩になったことはありますか?

この疾患は放置しておくと完治するまでに時間がかかるんですよね。

今日はそんな厄介な四十肩・五十肩についてブログを書いていこうと思います。


この記事を読んで頂くと

・四十肩・五十肩のメカニズムを理解してもらえる。

・長く続く痛みの不安を解消できる

・なぜ肩を動かすと痛いかわかる

・夜間痛の対処法がわかる

を理解して頂けます。


ではさっそく始めていきましょう!



~目次~

1、四十肩・五十肩とは

2、症状について

3、なぜ肩関節を動かすと痛いのか?

4、なぜ夜間痛起きるのか?

5、夜間痛がある場合の対処法

6、まとめ




1、四十肩・五十肩とは


四十肩・五十肩とは総称であり、正式な病名は「肩関節周囲炎」と言います。

言葉の通り、肩関節周りの筋肉や関節の動きが上手く機能していないため

肩関節の周囲にストレスがかかり炎症が起きる疾患です。

四・五十代に多く見られる症状のため「四十肩・五十肩」といわれます。

しかし近年では肩周りの柔軟性の低下や、不良姿勢の影響で

三十代でも同じような症状になる方もいます。



2、症状について


肩関節周囲炎の症状は以下のような症状が挙げられます。


・動作時痛疼痛

・可動域制限

・夜間痛



また病状の進行によっても症状が変化するのも特徴です。

・急性期(freezing phase)…安静にしていても痛い。痛みが強く夜間痛を訴える事も多い

・拘縮期(frozen phase)…安静時痛と夜間痛は軽減。可動域制限がある、一定以上動かすと痛みがでる。

病状の進行によって施術方法も異なってきます。


3、なぜ肩関節を動かすと痛いのか?


肩関節は、屈曲/伸展、外転/内転、外旋/内旋という

それぞれ対となる運動が複雑に絡み合う事で大きな可動域を有しています。

肩関節周囲炎になると、これら肩関節の運動に作用する軟部組織(筋肉、靭帯、腱など)が

様々な要因で肩関節の可動域を制限してしまいます。



痛みを改善するにはこれらの可動域を制限していまっている軟部組織を適切に施術する事が重要です。


また、肩関節の軟部組織以外にも

肩甲骨の動きや姿勢からも肩関節の可動域を制限してしまう場合もあります。

我々の身体は肩関節が独立して動いているわけではありません。

肩関節の動きにかかわる関節は下層にある関節が安定しているからこそ

本来の動きを行う事ができるのです。


4、なぜ夜間痛起きるのか?


夜間痛の原因には、1)肩峰下内圧の上昇、2)上腕骨内圧の上昇、の2つが考えられます。


1)肩峰下内圧の上昇

肩峰下とは以下の場所です。


肩峰下圧が上昇する要因としては以下のような事柄が予想されます。

・肩峰下骨棘の増殖 (写真①)

・烏口肩峰靭帯の肥厚 (写真②)

・腱板の石灰化 (写真③)

・肩峰下滑液包の急性炎症 (写真④)

・腱板の炎症

・腱板の拘縮



2)上腕骨内圧の上昇

骨表面を走行する動・静脈は骨表面に多く存在する小さな穴(栄養孔)で骨の内外を連絡しています。



上腕骨内圧の上昇は、これらの骨からでる栄養静脈が圧迫されることによって生じます。

圧迫をしてしまう原因として肩甲骨の後方にある棘下筋や小円筋の緊張や短縮などが考えられます。


5、夜間痛がある場合の対処法


では夜間痛を軽減するにはどうした方がいいでしょうか?

答えは、患部を刺激しないで寝る事です。

夜間痛がある場合は以下のような事にきをつけて寝てみてください。


・抱き枕を抱えて寝てもらう。

・痛い方を上にしてした側臥位、もしくは仰向けで寝る。

 (痛い肩を下にして寝るのはNGです!)



6、まとめ


いかがだったでしょうか?

四十肩・五十肩といっても原因や症状は人によって様々です。

この疾患は完治するまでの時間がかかります。

また炎症期と拘縮期では症状が異なるため

多くの患者様は不安になる方が多いように思います。

症状に合わせて適切に処置を行う事により

完治までの期間を短縮する事が出来ます。

もし、四十肩・五十肩で困っている方がいらしたら

お気軽にご相談ください!

長文でしたが最後まで読んで頂きありがとうございました。